皆さんこんにちは。茨木市で税理士事務所をしております、税理士の武田信央です。

 

 

さて青色申告のメリットについてもう少し詳しく説明します。

 

 

1.純損失の繰越控除

 

まず事業を行う上で生じた赤字を翌年以降に繰り越せるメリットです。商売で発生した赤字を他の所得と通算しても通算しきれな

 

い純損失は翌年以降3年間繰り越せますので、今年赤字で翌年黒字だったとしても前年から繰り越した赤字を今年度で

 

差し引きし、納める税金が無くなる、又は少なくすることが出来るのです。

 

 

 

2.家族従業員への給料

 

次に家族に払った給料を経費として計上出来るメリットです。日本では生計を一にする親族に給料を払っても経費とはなりま

 

せん。しかし青色申告の適用を受けている者は家族を青色事業専従者として税務署へ届け出ることによって支払った

 

給料が経費として認められます。

 

この場合に不動産所得者についてはその不動産の貸付事業が事業的規模であることが求められることと、青色事業専従者給与を

 

もらっている家族は、配偶者控除や扶養控除の対象にはならないので注意が必要です。

 

 

 

 

3.少額の減価償却資産

 

あと主なものとして資産の取得関係です。10万円以上の固定資産を購入した場合には一括で経費に計上することが出来ず

 

減価償却という方法で耐用年数に応じて毎年分割して経費に計上しなければならないのですが、青色申告の適用を

 

受けている者は30万円未満の固定資産を購入した場合に、一括して経費に計上することが認められています

 

 

例えば20万円のパソコンを購入した場合、4年間にわたって毎年減価償却費として経費に計上していくのですが、購入した

 

年に20万円すべてを計上に計上することが出来るのです。

 

これを少額減価償却資産の特例と言い、年間に費用計上できる固定資産の取得価額の総合計は300万円までとなっています。

 

 

こほ他にも所定の固定資産に設備投資した場合に減価償却費が割増で計上できる特別償却制度や税額控除制度も設けられて

 

います。

 

青色申告が事業を発展させていくうえでとても有効な役割を果たしていることが分かりますね。