皆さんこんにちは。

 

今回からは少し贈与についてシリーズでお話をしてみたいと思います。

 

 

 

1 贈与とは何か?

 

皆さんは「生前贈与」なんて言葉をよく耳にしませんか?

 

生前贈与と聞くとなんか節税になるとても良いイメージがあるのではないでしょうか。

 

わが国ではタダで人に物をあげた場合に贈与税という税金がかかる場合があり

 

人が亡くなった時には相続税という税金が残された家族にかかってしまう場合があるのですが

 

生前に財産を家族に渡したりすることによって相続税を逃れることを防ぐためにあるのが

 

この贈与税なんです。

 

それでは贈与とは何なのかというと、単に物をあげることではなく、物をあげる側ともらう側が

 

お互いにそれを承諾し納得したうえで行われる贈与契約によってなされる行為なんです。

 

なので親が小さな子供に定期預金をあげるといっても、もらう側のお子さんはそれを理解して

 

いないので贈与が成立したことにはなりません。

 

世間でよくあるのが、親が子供名義の預金口座を作って子供に内緒で貯金しているというケース

 

ですが、これなどは正に子供はその事実を知らないどころか自分のお金として自由に使うことも

 

出来ませんので、贈与にならい典型的なケースと言えるでしょう。

 

また逆に、物をあげる側が正常な判断能力が無い場合に行われた贈与も、贈与行為が無かった

 

ものとされますので、あげる側のしっかりとした判断と、もらう側の承諾が贈与を行ううえでの

 

大きな前提条件となることを十分に理解する必要があります。

 

 

 

2 贈与契約書

 

贈与は民法上の贈与契約になりますので、「口頭による贈与」「契約書による贈与」が認め

 

られますが、口頭による贈与、いわゆる「口約束」は撤回されることもあり、またお互いの

 

贈与意思を明確にするためにも贈与契約書を作成し、贈与した人ともらった人がそれぞれ

 

署名押印をしておけば、贈与という事実があったことの強い証明になります。

 

その契約書に公証役場で確定日付をもらえば贈与をした時期についても証明になりますから

 

より一層強い証明になるのでお勧めします。