赤ワイン イタリア シチリア自治州
皆さんこんにちは。今日も飲食店様の客単価アップにつながる美味しいワインについてお話します。
今回はシチリアのネレッロマスカレーゼをまたまたご紹介したいと思います。
パッソ ロッソ パッソ ピシャーロという赤ワインなんですが、このワインもシチリアの土着品種でエトナ火山の斜面にて栽培
されるネレッロマスカレーゼ100%で造られています。このワインは百貨店などのワイン売り場でも結構見る機会があり、絶対に
ネットでないと買えない代物ではありません。そしてこのワインのエチケットがとてもユニークで私はこれを見るといつも英字紙
を想像してしまいます。
トスカーナの鬼才と言われる醸造家アンドレアフランケッティ氏がエトナ火山の斜面でブドウ造りを初め、ネレッロマスカレーゼ
のポテンシャルに心を奪われたと伝わっているのですが、本当に納得できる話で、ネロダーヴォラ種も素敵なんですがネレッロマ
スカレーゼの魅力は特に尽きることがありません。
このワインを一言で表現するならば、とても個性が強いということです。まず他のネレッロマスカレーゼ種のワインよりも口に含
んだ時の酸味は一番強いのではないでしょうか。どうしても酸味が苦手だという人には強いてお勧めはしませんが、私はこの酸味
が病みつきになります。というのも最初の強い酸味を自分なりに分析する時間を楽しみ、しばらくすると第二幕とでもいうのでし
ょうか、今までとは違ったまろやかさが加わりだすのです。そしてまたグッと深みが増していくこの演出には、本当にワインって
生きているんだなと思わせられるのです。
余談ですが私は絶対に抜栓してグラスに注いだ直後にスワリング(グラスを手でグルグル回すこと)はしません。彼らが長い間貯
蔵庫の棚でずっと考えていた抜栓後の演出を、我々人間が台無しにする行為に等しいと常々思っているからです。ワインの味の開
き方は彼らに任せるのが一番ではないでしょうか。
ということで是非このマニアックな1本を試されて欲しいと思います。1本でワインの持つ色んな顔を体験できますよ。
このワインもどちらかというと和食の方が合うように思います。チーズではなく、大根を銀杏切りにして軽く茹で、その上にカラ
スミを乗せて食べてみてください。
きっとこの個性的な薄いルビーの酸味から離れなくなると思います。
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